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クルマ好きの理想郷? モビリティの未来を切り拓く、タクシーハードウェア開発最前線

Mobility Technologies(MoT)の強みの一つが、ソフトからハードまでを一気通貫で開発できること。そのハード面を一手に担うのがハードウェア開発部です。

ドライブレコーダーや後部座席サイネージ、配車端末、決済端末などの車載機器を次々と手掛けてきた彼らには、ものづくりに対する真摯な姿勢と、経験に裏打ちされた確かな技術力があります。

部署全体のマネジメントと、企画から新規開発、導入・保守までを幅広く手掛ける、ハードウェア開発部 部長の青木亮祐に聞きました。

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MoTのハード開発は“リアル”を知ることから始まる

――MoTのハードウェア・IoT技術の特徴を教えてください。

まず開発方針として、リアルな声、リアルな車両、リアルなオペレーションを知ることが大前提だと考えています。机上で開発やテストを進めて、商品を売り、フィードバックを得て改善していくフローではなく、MoTでは“リアル”を頭に入れて開発することを重要視しているんです。

そしてMoTは、タクシー乗務員を含むユーザーの方々との距離がかなり近く、リアルな声を聞くことができる環境です。その声をプロダクトに直接反映できているのも特徴です。

――お客様の声を聞き、その利用シーンを徹底的に観察して最適なプロダクトに仕上げていくのですね。具体的な事例はありますか?

例えば、後部座席向けに取り付ける「決済機付きタブレット」は、タクシー乗務員と乗客の双方にメリットがあるシステムを目指しました。タクシー乗務員はご年配の方も多いため、実車から支払いまでなるべく少ない操作で済むようにする。乗客の皆さんは目的地に着いてから降りるまでの時間にかなりシビアなので、到着したらすぐに降車できるようにする。この双方のニーズを考えて、現在の製品を形作りました。

タクシーの車載機器は特別目立つ製品ではなく、ハードウェア開発を始めた当初は競争力もほとんどありませんでした。しかしながらIoTの技術を駆使した製品開発において、コスト面も含めて、ようやく必要な機能や部品を最適化できてきたと思っています。

――タクシー車両に設置する端末には、大きさや形状などの制約はあるのでしょうか?

一般的なメーカーと同じく、基本的な安全基準を考慮するのに加え、様々な車種に対応できるようにする必要があります。また、我々が設置したい箇所に、すでに別の端末が取り付けられていることもあるため、各タクシー事業者様におけるシステム面の干渉を考慮しなければなりません。

さらに、タクシーならではのポイントとして、一般車両よりも走行時間が長いことが挙げられます。1日に約20時間、それがタクシーの走行時間です。一度電源を入れたら長時間稼働することを踏まえて、ハードウェアを開発する必要があるんです。

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車内オペレーションの究極の最適化を目指す、車載機器開発のプロ集団

――普段、社内でどのように開発を進めていますか。

ハードウェア開発部のメンバーは、生粋の車好きや、もともと車や車載機器の開発に携わっていた人が多く、開発目的に応じてどのようなテストをする必要があるかなどに精通しています。コストとのバランスも考えながら、タクシー車両に必要な耐性基準でテストをしたり、劣化しやすい部分はあらかじめ強化したりするなど、メンバー同士で知見を出し合って開発を進めていますね。

開発のベースとなるのは、「各種移動データを車載機器でどのように取得するか?」という点です。可能な限り車両のデータを取得したいのですが、それはコストにも直結します。車載機器から上がったデータの解析まで考慮し、製品企画の段階から連携して開発に取り組むのです。

――コスト面での制約がある中で、データ取得・解析工程も考えながらハードウェアを開発するのですね。

実際にドライブレコーダーの開発では、データの取得部分に加え、のちにエッジコンピューティングを実装するためにどのようなパフォーマンスの機器にするべきか、社内からフィードバックをもらいながら進めています。

事業統合により、連携可能なタクシー車両が約10万台にまで増えました。この台数規模になると、車載機器を簡単に取り替えることが難しくなります。今後、車両数とそのデータ量がさらに増加し、データ解析のスピードが速まると、車載機器のアップデート頻度も高めていかなければなりません。その状況下では、遠隔で安全かつスムーズに機器をアップデートできる状態を保てるようにすることが、今後の課題となりそうですね。

――事業統合後、旧JapanTaxiと旧DeNAオートモーティブのエンジニア間で、 ハードウェア面での知見や技術についての意見交換はありましたか。

ありましたね。機器の外側からは同じようなものに見えても、内部の構造やシステムには異なる点が数多くあり、双方のエンジニアリングが刺激しあっています。旧DeNAオートモーティブの開発手法を垣間見て、私自身も新たな発見や学びがたくさんありました。

――今後、ハードウェア開発部として新たに取り組んでいきたいことを教えてください。

タクシーだけでなく、より幅広いモビリティ領域で開発に携わっていく必要があると感じています。そこで得た知見や技術が、今後のタクシー配車の最適化にも繋がっていくと確信しているんです。

また今後は、自動運転と有人運転の双方における、車内オペレーションの究極の最適化を目指したいですね。自動運転が実現しても、忘れ物があったり、位置情報がずれてしまったり、車内にゴミが放置されてしまったりなど、細かいオペレーションが発生するはずです。そのような部分を可能な限り最適化することで、タクシー乗務員・乗客双方のストレスを取り除いていければと思います。

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他職種と連携し、短期間で次々と未来のモビリティハードを開発

――青木さんは、旧JapanTaxi(当時は日交データサービス)入社以前から車のハードウェア開発に携わっていますね。大手メーカーからITベンチャーの旧JapanTaxiに転職したきっかけを教えてください。

新卒からずっと車関連の開発をしていたため、モビリティ領域全体にも興味を持っていました。電気自動車の開発をしていた時、その電気自動車がタクシーに採用されたことがきっかけで、タクシーの面白さを知ったんです。様々な機器が搭載されているタクシーのコックピットを間近に見て、もっと最適化できる方法が必ずあるとその時感じましたね。

MoTでは、大手メーカーとは開発期間が異なり、部署の垣根を超えたメンバーで力を合わせて開発スピードを上げています。ユーザーコンシャスなプロダクトを短期で作り上げることもあり、それが大きなやりがいに繋がっていますね。ここ数年の業界変化のスピードは凄まじいですが、先頭に立ち突き進むことができていると実感しています。

――MoTへの入社を考えている方々に向けて、ハードウェア開発部の“推しポイント”を教えてください。

他の部署とは異なり、機械音がこだまする中で泥くさく働いているのがハードウェア開発部です。開発・設計をはじめ、車両を使った様々なテスト、量産工程の監査、量産された製品の初期流動解析、そして導入・保守まで、様々な業務に携わることができます。

先ほどお話しした短期開発ができるだけでなく、モビリティの未来を考えたプロダクトなど、今後様々なものを開発できる可能性があるでしょう。ソフトウェアエンジニアやAIエンジニア、データサイエンティストと一緒に、データ取得面も考えながらハードウェアを作れる環境は、車が好きで、ITが好きで、ユーザーの役に立つものを開発したい方にとっては最高の環境だと思います。

うれしいです!
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「移動で人を幸せに。」をミッションに掲げる会社Mobility Technologies(通称MoT:エムオーティー)の公式note。 MoTの人・組織・事業・日々の出来事などを発信します。https://mo-t.com/